コラム
2019/10/28豆知識
むち打ち症【脊髄損傷型】編
今回は4の【脊髄損傷型】むち打ち症について説明します。
脊髄という響きだけでなんだか嫌な感じがするのは僕だけでしょうか?
脊椎とは背骨の事で、椎間板というクッションを間に挟んで
頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨、尾骨から構成されており、
脊髄とは脳から連続する中枢神経のことで、脊椎の中の脊髄腔という穴を通っています。
脳からの命令を末梢へ伝え、末梢からの情報を
脳に伝える役割があるのでここを損傷すると身体の麻痺、
知覚障害、歩行障害を起こすことがあります。
当整骨院では、先述のジャクソンテストやスパーリングテストだけでなく
併せて深部腱反射の亢進や病的反射など特有の脊髄症状が現れることもあるため、
左右差を考慮しながら腱を叩いた時の反射を観察します。
脊髄(中枢神経)に障害があると亢進+++または軽度亢進++となり、
末梢神経に障害があると消失-または減弱±となります。
次に徒手筋力テストにより、どの筋力が落ちているかによって
障害されている神経の高位(位置)を推定します。
症状が現れている部分だけに目を向けるのではなく、
原因を探っていく事により、治療に役立たせます。
もちろん疼痛に関しての聞き取りも欠かしませんが、
痺れも重要なファクターです。
普段と違うことはどんな些細な事でもご相談ください。
損傷する高位(位置)によっては半身不随から全身不随に至るまで
重度の障害を残すことが多い部分で、歩行に関しても
重篤な症状を引き起こす可能性が高くなります。
馬尾神経という排泄をつかさどる部分は一番下にあるため、
膀胱や直腸の障害が起こり、排便・排尿に支障をきたす恐れもあります。
【脊髄損傷型】むち打ち症は『後遺障害』として残ってしまう
可能性が高く「むち打ち症」の中で最も深刻なケースです。
後遺障害を検討する場合は、ただのむち打ち症としてではなく
脊髄損傷としてより重い等級を視野に入れて検討をする必要があります。
次回は番外編【バレリユウー症状型】について書いていこうと思います。
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